DEATH NOTE観てきた

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はっきりいってダメダメでした。というか、原作が完璧すぎるからね。アレと比較しちゃうとどうしても……

まずは月(ライト)。いきなり賭けバスケ。たくさん人がいる前でノート使ったり。オリジナルキャラの詩織にキラ肯定の話をしたり。月をキラと疑ってるナオミの前でノートの切れ端使ったり。なんでそんな軽率なことが次々とできるのか。原作ではあくまで優等生で、表面的にはキラ否定派で、慎重かつ冷静だったのに。「あの真面目な月がキラなわけない」って周りに思わせるのが月のすごいところなのに。

ノートを手に入れる前から警視庁のデータ盗み出したり、犯罪者を探しにいったり。現在の裁判システムに疑問を感じているところに、ちょうどノートを拾う。この辺もなんか違うんだよなぁ。原作の一番初めはリュークと月、お互い退屈していて、それでリュークはノートを落とし、ノートを拾ったライトは世界を変えようとする。ライトもはじめっから世界を変えようと思ってるわけじゃなくて、はじめは食事も喉を通らないぐらい悩みに悩んで、その結果世界を変えることを決意する。それで、ノートに犯罪者の名前を書きまくったところで、「気に入ったようだな」とリュークが現れる。この辺が映画では全然描かれてなくて、2人ぐらい殺したところで「気に入ったようだな」って。オリジナルで行くなら、それはそれでいいと思うんだけど、中途半端に原作を出すと「?」って感じになる。

オリジナルといえば、秋野詩織と南空ナオミ。南空ナオミは原作にも出てきたけど、オリジナルストーリーの要になってる。そのオリジナルストーリー、ネットでは各所で高評価だったんですが、僕的にはこれもダメダメですねぇ。「本名を教えるから、私を殺しなさい! さもないと、この子を殺すわよ!」って。月が「知らない」って言い張ったら、警察に捕まって何も得られずに終わりでしょう。ナオミほど頭のいい人がそんなことをするなんて、普通は考えられない。なのに、前編終了時点では月はうまくやったつもりでいるし、Lも気付いてる様子はない。後編でLが「ナオミはキラに操られて死んだ」って気付いてくれればいいけど、なんにもなかったら、ホントダメダメだよ、この映画。

あとは細かいところの作り。中継レポーターの演技が妙にぎこちないし、CGのリュークは明らかに違和感あるし(最近のアメリカ映画はCGと実写の区別がつかないぐらいのクオリティーだから、それと比べると日本は技術レベルが低い)、ミサミサのラッピングバスとかLの「バンバンバーン」とか。超映画批評の人も言ってたけど、この監督はセンスがない。

以上。これだけ書いておいて、後編も観る予定。原作とは違うラストを期待して。